流れは冷たさを残して
はじけば空に舞う宝石のように
泳ぐことのできるこの空の底
大気の透き通る季節を待つ
凍えることを知りながら
静かな銀色の雪原に
横たわり見上げる結晶は
沈み込んでくる羽のよう
埋もれてしまえば命を失う
けれども埋もれて居たかった
真っ白に混ざってしまえば
記憶の痣も消えるだろう
そんな風に思ってもいなかったけど
唯 混ざっていたかった
今や清らかな流れは触れてはならず
踏み込むべきではない隔離された世界
懐かしむように枝葉を広げる
温度を持たぬ命に
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