111 「ヒステリカ」

ラベンダーで埋め尽くした丘に

星屑が沈んで行く

その数は凍り付いた夜霧の粒を

数えているような途方もないことだけど


そこには過去と未来があるはずだと

信じていても信じてなくても

何故か明日も雨の降るような

この宙が広がることを祈る


両の手にエーテルを

それは腐食と言うのだろうか

洗礼の雨は灰色で

涙を流しても拭えない

雑感と瞬間 笑っていられることを

罪悪となすのなら

最初から存在しなければ

全ては上手く進んだんじゃない?


殴りつけるだけの奴隷を

所望する王様は

自分の細胞に殺されました

誰が罰すると言うなら 自らに罰を与えられたのでしょう


ラベンダーで埋め尽くした丘に

星屑が沈んで行く

その数は凍り付いた夜霧の粒を

数えているような途方もないことだけど

死が全てを清めるなら この種族

全部の罪を清めるように

消えてしまうべきじゃない?


殴りつけた手が痛むことも分からない

不出来な細胞の増殖は進行中