朧月夜に透き通った歌声を
知らない言葉を知らないままに
知らない音色と知らない色彩は
火の粉を散らす焚火を囲んで
子供たちに伝えられてゆく
誰も歌わない世界なんて
中身のない缶詰と同じで
誰も奏でない世界なんて
枯れ果てた井戸を見つめるようで
壁に描いた絵が何のために描かれたなんて
推測だけで良いじゃないか
そこに描いた人が居たってだけの意味で
十分だと思うんだけどな
歌った声を形に出来るなら
空気の中に結晶にして
保存しておいただろう
1万5千年前の人達もさ
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