133 「インドラの矢」

祈りの声 響き渡る日 新月とクロック

残る光が 雷鳴であったとして 草原で一人

希望を歌う 何もないから 例え話も空欄

切なげな歌姫 エデンの消失 帰れない空

鳴き声も雨に紛れて


風が 運ぶ 凪いだ 香り

水底 低く 騒ぐ 鼓動

凛と 響く 氷雨 音色

寒さ さえも 慈悲の ように


切り裂くいかづちは街を滅ぼし

嘆きの丘で少女は目をつむる

この身一つ生き延びてさえも

まだ命貪るのか 貪欲な者たちよ


世界が終わる日に

泣き叫んでいるのは

涙も流せない

青空だけで良い