月影が照らす真っ暗なアスファルト
夜に生まれた僕の影は
闇に呑まれることもなく其処にあって
手を透かすほどもない光でさえ
輪郭を描く 鮮明に
波打ち際 湖畔で君の遺体を見つけたら
ガーゼでくるんであげる
魚に食べられないように
小さなあの子が待っているのに
君はもう「ただいま」って言えない
小さなあの子が待っているのに
君はもう「おやすみ」って言ったまま
君はいつも終わりの事ばかり気にして
最後の挨拶を間違えたっきりだ
大地に海に宙に還る時が来たら
「またね」って言って手を振るんだ
怖くなんかない寂しくなんかない
其処にはこの星の創り続けた
命達が待っている
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