146 「クランベリージュース」

レーダーで観測できる限り

一粒の砂も無いのに

一滴の涙もないのは

ひとつの理の在り方として


傷のついた銀板も音を鳴らす


ノイズはきっと錆のせいだと

ミルクティーに溶かした砂糖


クランベリージュースを浴びたみたいに

砕けた骸の転がる

一瞬前のスーパーマーケット

酸素残量が無くなる前に

逃げ出さなくちゃね