満ち月に招かれて 海は光を得る
天が砕けて行く 降り注ぐ氷と化して
波が呑みこむものは 砂か時か僕か
祈りを込めるなら 最期が苦しくないことくらい
誰に不幸と言われても
僕は世界が変わって行く事を知っている
泣いている暇があるのは たぶん幸せな事かもしれない
僕は眺めるだけ この景色 この時間 この空間
時の音すら目に映る 全ては瞬時に描きかえられている
断続の連続でしかないんだよ
空の絵を描きたかった だけど雲は一瞬も
止まってはくれないから
僕は眺めるだけ 脳裏に 記憶に 瞼に
焼きつけるように ずっと
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