月はだいぶ薄暗くて
ガス灯の下 走る馬車の影
ワイン色の夜は ずいぶん深い海の底
真っ赤な花を散らして
ジャック・ザ・リッパーは笑ってたんだ
祝福するように穏やかに
喉笛と一緒に
切り裂かれた断末魔
神の名を呼ぶ暇も無く
血液が気道をふさぐ
悲鳴になるはずだった
血の泡ははじけて
散り散りばらばら
ワイン色の夜は ずいぶん深い空の底
真っ赤な花が静かに散った
ジャック・ザ・リッパーは笑ってたんだ
祝福するように穏やかに
一滴頬に赤い涙浮かべ
月の薄暗い夜だった
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