034 「Luna」

月読子 十六夜にて 少し眠たげな

水鏡に 水銀のような光が灯るまで

惑わされてるのは 酔う者ばかり

そこにあるのは 唯の命ある光



天空を見上げて そこに意味があると

気づいて打ち消して 忙しない事だ

月があなたに与えるものは

灯の無い夜を照らすだけの

ほんのささやかな恵みであるのに



複雑化して行く 物語と世界は

ずいぶん置いてきぼりにされてるけど

森を彷徨う者に導を与えてくれるのは

いつもその宙なのだから