057 「宇宙の記憶」

はじけたビー玉 踏みつけた車輪

ばらばらしとしと 滴る水滴

もう間に合わない 救急車の中

私を踏んだのだーれだ


言葉は足らずに 盲目呪縛

吹き溜まりの中 解放宣言

次の王様になりたいって

叫んでるあなたはどこの誰


散弾銃が左手貫いた

この代償どうしてくれる

逆の権限のない僕等

コロッセウムで生き延びるしかない


緑色の洪水が 街を道を墓を埋めてく

埋め尽くされた土の下で

何千年前の人々は今日も歩いているのだろう

そして僕達も何千年前の人になるのだろう


閉ざしたビー玉 ラムネの中で

気泡は静かに待っている

スモッグの消えた青空に

小さく歌った記憶を放つ


記録された宇宙に記憶の中の宇宙に

一輪の花 みつけるまで