067 「ヒトカゲ」

全部が僕を否定しに来るけど

特に興味がないんだ


全部が僕を否定しに来るけど

自分だけは信じてられるよ


銀色のナイフ赤い滴が

幽霊船の甲板に転がる


七つの海に旅立ったけれども

宝の島なんて何処にもない


夢を見ていたと嘆くばかりじゃ

カリブの虚像と同じことでしょ


触れれば焼けるような

毒を持ってるトカゲ

サラマンダーと名付けられた


触れれば焼けるような

毒を持ったヒトカゲ

真っ赤に焼き尽くされて

灰色に染まった大地を

這い歩く 這い回る 這いよるもの


酸の雨に打たれた森は窒息して行く

切り離された双生児が衰弱した街で

正常な酸素を求めているのに


充血した眼球に水滴を