085 「流星」

光の滴が流れ落ちる

水滴にも似て残光を残す

0.5℃の差で 凍り付くか 蒸発するか

宙はずいぶん静かだ


子守歌に似てる

穏やかな歌声は

何処へとなく僕を導く

行先を示す星の灯


解き放つ宙に

輝く流れは埋めるかのよう


疾風のように到来し

過ぎ去るだけの時を司るもの

この世界で数えるなら

最上に美しい命だ


雪は儚いなんて

花は脆弱なんて

星は遠いなんて

おかしなはなし


天に地に宙に

満ちているこの鼓動は

数えれば何億年前

光を放った記憶を伝える