099 「fairy tale」

どうしよう まいごになったのに てんしだなんて よばれて

いのられて

まっしろいかみ みずいろのみぎめ むらさきのひだりめ

このひとたちには めずらしいみたい


これからあたらしいおうちにゆくのに

べつのあたらしいおうちにとじこめられちゃった


はやく はやく おうちに かえらなきゃ

だけど ここは ずいぶん ふくざつな

めいろ じゅんろ どこから きたんだろう

いそげ いそげ よがあけるまえに


どうしよう ここはたしかさっき とおったばしょ なんだよ

でぐちはどこ


らんぷをもった だれかとでくわした いすのかげにかくれた

「こわがらないで でぐちをあげる」といってだれかは えふでをはしらせて

すきとおった ようせいのはねをくれたの


ろうかのまどをあけ ひのさしはじめた よぞらへとびだした

いちもくさんにとびだした

すこしふりかえったまどべで そのひとはてをふっていた


よあけとともに とうちゃくした あたらしいおうちで

ようやくみんな あつまったけど

「おや? このこにははねがあるぞ?」ってふしぎそうなかおしてた


きんいろのがくぶちのなか つどったしろいこどもたちのぐんぞう

ねーむぷれーとがかざられる 「ホワイト・フェアリー」って