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制作秘話



2020年【6月の音響】について



小雨が降っています。梅雨ですね。梅雨だからと言うわけではないですが、今回は半年以上前から作っていた薄暗いストック曲を放流します。

アンニュイな曲ですが、アンニュイな気分で聞いて下さい。

僕は主にロックを作る人ですが、ポップスとかに興味がないわけじゃないんですよ。

ジャズとか作れる人にも憧れるし、オルタナティブを操る人にも憧れるし。

作曲の幅は広げていきたいかなと、常々思ってトライして、毎回ロックになっていると言う不毛な繰り返しを続けております。

和メロ楽器使っても、和メロ作っても、ロックになるしなぁ…。和メロって言っても、演歌や歌謡曲じゃないですよ。

エモーショナルで、「この曲世界が展開している」って言うのが、イントロで分かる曲とか好きなんです。

その割には、僕の作曲物は「音が鳴っている」だけのものが多かったりします。

初期の頃は、展開にもこだわってたんですけど…イントロが短いことが多いので、詰め込める情報量にも制限があるんですよ。

ロングイントロで、「付いて来てくれる人」が居るなら良いのですが、なんかその辺が不安なんですよね。

「ラウド」であるのも良いのですが、ちょっとは「エモーショナル」を齧ってみたい気分です。

2020年6月



6月の音響「羽化」について



「羽化」したい曲。羽化してしまったら、サナギは空っぽになって風化して行って、羽化することで羽を手に入れて飛び立つことができる。

そう言う生命をストーリー仕立てで表現した曲です。

この曲を作った時も、アップした時も、すごく気分がダウナーで、最初はすごくいじけた?ことを書いてたんですけど、

それは何が悪いって…この曲が暗すぎるのが原因だと言うことが判明しまして。

今回はアップから数日間を空けて、からの【制作秘話】になります。

実はですね…この曲を作った時は、本当に鬱がマックスみたいな状態で、その鬱々とした状態を抜け出したと自分では思ってて、でも、何もきっかけがなくて、

じゃぁ、自分できっかけを作ってしまえば良いじゃないかと。言うわけで、鬱々とした「サナギ」からの「羽化」の曲を作ったんです。

だけど、「世界が開けたぜ。ヒャッハー」って言う曲じゃなくて、本物のサナギのように静かに変化する、知らない間に変わって行って、羽化直後の柔らかい体に触れてはいけない、

って言うのを守った、すごくセンシティブな曲になりました。

その「センシティブな期間」を過ぎてからは、すごく好き勝手に飛び回っております。

僕の言う好き勝手と言うのは、どうあっても作家業に集約されるんですけどね。



今回の作曲について



だいぶ、音楽理論とはかけ離れた作曲をしました。全体的に、仄暗い音の波を作って行ったらこうなったんです。

構造は単純なのですが、ほんの少し音が上がったりざがったり、リズムが変わったりする、微細な変化を聞いてもらいたいかな。

イントロがオルゴールの音で、そこに高音のメタリックパッドを重ねています。ベースはグロッケンスパイエル、中音域がブライトピアノです。

ドラムが割と良い仕事をしています。ピアノが壊れた音を出していますね。ピアノがもう少し低音でも良い様子ですけど、ベースはベースで鳴っているので、ピアノはあえて高めで。

壊れピアノのおかげで、レンseriousの声が浮かないで済んでいるのかな。

男の子のファルセットボイスにしたので、女声のボカロに歌わせるより、声が少しこもった感じがします。

初音ミクDark版と鏡音レンserious版の、どちらにしようか少し吟味したのですが、初音ミクはDark版でももう少し明るい声なんですよ。

レンserious版は、本当に、「内に籠る声」をしているので、詞世界や曲の雰囲気とはぴったりでしたね。

レンseriousを使うにあたって、ボイスのゲインを5まで、音量を4.0まで上げてあります。

それでもまだ「丁度良い」くらいの発声なので、この声を綺麗に使いこなしている人はすごいですよ。