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制作秘話



2020年【8月の音響】について



ある、からりと晴れた気候の日、直射日光を浴びた俺は思った。

「日射しが、いてぇ」と。

まさに、恐怖を感じる熱線だった。日焼け止めを塗っておけば、多少は違ったかもしれないが、生の腕の皮膚に、突き刺さる日光。

目の前の明度と彩度はがっつり上がり、コントラストも極限までビビッドだ。目がつぶれるかと思った。

通りすがりのコンビニで、アイスを買った。飲むアイスと言う、「やや液体状になるまで溶かして飲むアイス」だった。

買った直後は冷え冷えで、飲めなかった。だが、涼を得る道具として使った。逆ホッカイロだ。

家に帰った。アイスは、「ちょっと冷たいクリーム」になっていた。飲み心地は良かった。水が飲みたくなった。それだけだった。

2020年8月



8月の音響「The World」について



新しい心意気で作った曲ですね。上の直射日光の話じゃないけど、割と「手痛い歌詞」を書きました。

運命とか言って諦めるなら、負け犬に成るだけだと。歌詞の意味はそのまんまです。

割と説明文っぽかったので、「説明は以上 ご託は不要」って歌ってもらったんですけど、そのまんまです。

Let it goの訳は、「それ以上考えない」って意味です。「忘れ去る」って意味もあるそうで、漢字で表すと、「忘却」って事かな?

後半の英文の所は、「君の母さん達は煙を吸ってる。楽しくなりたいから。君の父さん達は拳を振りかざす。楽しくなりたいから」って言ってるんですが、

その後に続く日本語の詩と意味が通るようになっています。

言葉のまま、煙草と家庭内暴力を考えてもらっても良いし、「fume=有毒な煙」や、「fist=拳」を、ちょっと深読みしても成り立ちます。

どのみち下らない大人だなぁって言う。

子供の頃に遭っていた「不条理」って言うものを、「大人になったんだから受け入れなさい」って言われるのって、すごく理不尽だと思うんですね。

年齢で何でもかんでも線路を引かれてたまるかって言う。

それも、子供の頃に「こう言う大人になりたくない」って思ってた「大人」に成れって強要されたら、それは理不尽も覚えるでしょ?

そう言う、自分の中にある「信念」みたいな。そんなものを文章にするとこうなると言う歌詞です。



今回の作曲について



BPMは180です。イントロとアウトロはピアノが主体で、良い感じの音を奏でています。

綺麗系の曲か? と思わせておいて、歌の手前でベースとドラムが暴れ出します。

サビメロの間は、トランペットがおもちゃみたいな音で「ぺーぺーぺぺー」って鳴ってるのが特徴。

歌詞はサビ始まり。サビ、Aメロ、サビ、Aメロの繰り返すパターンです。

この曲は、すごく作詞に困りましたね。イントロから来る「綺麗系な感じ」にするか、破壊的に始まるサビメロの「アグレッシブ」な感じにするか。

最初は、今までと同じ「情景描写の多い綺麗な詞」を載せようとしてたんですけど、今月のピアプロコラボ曲と、言葉選びが被ってしまうのと、そろそろ戦うかと思ったので、

「アグレッシブ」のほうのイメージを優先しました。今まで、綺麗な詩はいっぱい作ってきたし、そろそろね。人生と戦おうと思って。

曲の構造はピアノとストリングとツインギターとベースとドラムとトランペットで、あってるはずです。確認してから説明を書けと言われなくもない。

ドラムは、シンセっぽいドラムとラウドなドラムを切り替えられるトーンを使っているので、イントロは静かめ、メロに入ると激しめと使い分けています。

スネアの連打になるところで「ガンショット」の音を追加効果にしようかと思いましたが、うるさくなるだけの気がしたのでやめました。

180で16ビートの場合、僕の使ってるDAWはMIDIだと音が飛ぶので、ある程度形が決まったら、webファイルに変換するときに使う音源で再生しながら全体を整えました。

この数ヶ月は、曲を作ったらすぐ何らかの媒体に提出しているので、どれもかなりフレッシュな状態です。

ストックもいくつかありますが、しばらくHPやピアプロに展示したり、動画に上げる曲は、生きの良いものになるでしょう。キャパを越えなければ。