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制作秘話



2020年【9月の音響】について



3年間続いた、【音響効果】が、今年の「9月の音響」で、一時休止に入ります。

毎月、【音響】の更新を待っていてくれるような心の広い方が居たとしたら、全く持ってありがたい限りなのですが、HP外の創作の時間を取りたいと言う、作家の個人的な事情により、

先日アップしました、鏡音リン曲「Squall」を最終として、【音響効果】の更新はしばらく止まります。

この後も、ボカロ曲の制作は続けます。主にその曲の発表媒体が動画に移行すると言う事ですね。

だからと言って、僕が動画をいっぱい作れる人であると言うわけではないので、動画の更新スパンがどのくらいになるかは分かりません。実際作ってみないと。

ボカロ曲の他に、人間が歌う曲も増産するので、勉強の時間も欲しいんですよ。

勉強の一環として、ラルクのスコア本を読んでいますが、あのキーが誰にでも出せるわけではないことは承知しておかねば。

今BGMにサカナクションをかけています。本当に僕は何処に進もうとしているんでしょうね。

インプットしてアウトプットしてみてから考えます。

2020年9月



9月の音響「Squall」について



【音響】3年目、締めくくりの1曲です。雨の歌ですね。ほぞ降る雨なんぞではなく、叩きつけるような暴風雨です。

発表するのが遅くなったので少し違和感はありますが、夏の終わり頃のイメージ。

「誰が泣いてても笑ってても知らない」と言って、スコールと言う「慈雨」の中ではしゃいでいるような歌です。

リンちゃんの声が少しリバーブ強めになってしまって、音楽と声に「距離」が出来てしまったんですよ。音質の改善は今後も課題です。

イントロのギターからして、「小さい女の子がなんか文句を言ってる歌」になると思ったんですけど、出来上がってみたら、意外と大人びた女の子になりました。

ボイスの話をすると、今回はベロシティ(活舌の操作値)の他にダイナミクス(発音の操作値)をいじっています。ゲインだけでは声が音に隠れてしまったので。

ダイナミクスを14くらい強くしたんです。そしたら、少しだけ声がはっきりしたんですけど、もう少しダイナミクスを強めにしても良かったかな。

リンレンは本当にロック向けの声をしているので、僕の作る「喧騒」の中でも、かなりはっきり歌ってくれます。

特に、レン君は歌が上手いですね。低音も高音もナチュラルだし、男声ボカロが陥りやすい、「オペラかよ」みたいな、変なファルセットにならない所が良いです。

KAITOやがくぽの「高らかな高音」が苦手なので、鏡音君の「少年ファルセット」はすごく助かります。

元々、僕が「人間が歌うキー」で曲を作らないのが悪いんですけど。



今回の作曲について



BPMは、イントロだけ158で、歌に入ると168に変化します。その後は、全部168。

ベースとギターとドラムとフルートと、ヘ音で低音のボイスシンセを使っています。ボイスシンセはあまりの低音っぷりでほとんど聞こえないと思います。

このボイスシンセが、良い感じにホラーな音を奏でているのですが、その効果がベースの低音とキックドラムを強化してくれている…と、思いたい。

実際低音は強化されていて、ギターとフルートとドラムの「陽気な感じ」に、「迫りくる」ような不穏な雰囲気を作ってくれています。

ヘ音のボイスシンセが無いと、普通のパンクなんですよ。フルート使ってるから、普通ではないかも知れないけど、かなりパンクなんです。

後のほうの、フルートソロ? の所で、そのボイスシンセが一部高くなって、メロディーらしきものを奏でています。

締めはリバースシンバルの音ですね。

イントロ、Aメロ、サビ、Bメロ、Aメロ、サビ、フロートソロ、サビ、Cメロ、アウトロの構造です。かなり単純にしました。

単純と言うなら、AメロBメロサビにしてほしいって言う期待を、ことごとく打ち砕く方針で。

一瞬で盛り上がって一瞬で消える曲にしたかったので、この構造です。

全体的に物語が展開している? っぽい気配があるのは、少し成長したかもしれません。

ギターリフの和音を上げ下げするようになりましたね。今のところ、その効果は何に発揮されてるかは分からないんですけど、音に変化があったほうが飽きないだろうと言う浅い努力。

僕の耳が「半音」に慣れてくれれば、そのうち「♭」とか「♯」のついた音も意図的に使うようになるかもしれません。

今のところ、あまり使う気はないんですが、音符の調節の時に、やむなく「半音」にしたりします。