制作秘話
YouTubeアップボカロ曲。「眠る貝殻」の歌詞は?
タイトル「眠る貝殻」。作詞作曲：胎夢。歌:GUMI
眠る貝殻に 閉ざした思いを
砂へと還して 大地を飛び立つ 君へと贈ろう
まるで不可思議な 幾何学模様に 隠された迷路
何処まで探せば 見つかるのだろう
記憶を運んだ波の音色(おといろ)が 遠くなるからさ生きてい行けるのか
答えは無くても 今息を続け 鼓動と脈拍 生きているでしょう?
空気の深くへ沈んでゆこうか 大気に燃えつき塵へ還ろうと
女神が導く 碧空の果てに
「眠る貝殻」について
すごく詞の短い曲ですね。と、他人事のように述べていますが、確実に今までにない詞の短さ。
歌の旋律を途切れ途切れにしたので、そこに言葉をのせて行く過程でこうなりました。
曲自体は3分きっちりあるのですが、その中に言葉がパラパラと散らばっている感じです。
メロディラス(?)な爽快感はありませんが、呟き歌の味わい深さはあるかな?
その他にこの曲への思い入れ…あんまり語ると面白くない曲だと思うんですよ。
作詞をする段階ではイメージはあるのですが、それが「答です」ってなった途端、「詞」の魅力って減退すると思うんです。
どの作品でも言える事ですけど、言葉や音色である程度の「ヒント」を提示するので、想像力を振るって下さいって言うのが、
僕の作品制作のスタンスです。
メッセージ性があるところと言えば、「生きているでしょう?」のところですか。
ここは語尾に「?」をつけるかつけないか迷ったんですけど、メロディのままだと「不確実なの?」って自分でも思ったので、
あえて「?」をつけておきました。訴えかけているのか、確かめているのか、そういう所を「想像」してほしいんですね。
動画作りは本当に簡単に作ってしまいました。波打ち際で貝がちゃぷちゃぷしてますね。
最初は波だけのつもりだったんですけど、此処はふざけておかないとダメだろと思って貝のラクガキをチラ見せするようにしたんです。
チープな感じで良いかと思います。
今回のボカロ作曲について
いつものように、曲は結構前からあったものです。動画を作るために作曲をするって言う事があまりないので。
動画を前提に作って無いから、毎回動画作りで苦労する事になるんですけど。
UTAUを使うようになってから、作曲の形式が型にハマってしまった感じがするので、少し変化がほしい頃です。
この作品の時と次の作品(GUMI曲【けむり-Kemuri-】)は、作ったのが結構以前と言う事もあり、まだボカロ曲は自由度があったんですね。
改めて聴いてみると結構作りこまれてますね。それは、本来CD用に作っていたんだから、それなりのレベルじゃないと。
クリーンギターがはずんでるのが特徴かな。この時の軽やかな技術は今は何処に行ったんだろう…。
この頃はすごく「軽いパンク」を作ってたんですね。パンクの割にドラムがうるさいけど。
この曲は口笛(指笛?)の音を多用したのですが、ずっと吹きっぱなしなので、息継ぎをする場所が全くありません。
人間に出来ない事をできるのがDTMの強みであり、実演不可と言う弱みでもあります。
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