「茨の棺」について
これはもう、曲のホラー感をいかに生かすかに心血を注いだ一作です。
テーマは、ずばり「茨姫」なんですけど、「棺」と言うのは、茨姫の眠っていた「城」そのものをさしており、
イメージ的には、茨に覆われた巨大な棺の中で眠っていたお姫様が目を覚ますと言うシチュエーションですが、
この茨姫が、ちゃんとした「姫」であるプライドを持っているお姫様で、「絵本とかに出てくるような、町娘みたいなお姫様であるはずがない」と言う制作者の意図により、
茨姫の財産目当てで城に入りこもうとして茨の餌食になった愚か者達を見下している「姫君」の歌になったんですね。
詞中に「左目えぐる」とか「ズタズタ切り裂き」と言う言葉が出て来るので、「茨の棺」を作る時って病んでたの?とツッコミが入りましたが、曲調のホラー感と茨姫のプライドの高さを表したかったんですよね。
病んでいてああ言う表現になったのではないので、ご安心下さい。
「ドミノ」について
収録曲3曲目「ドミノ」についてですが、最初に思いついたのが、「サウンドトラック」と言う楽器音を使って、何か面白い曲は作れないかと言う発想でした。
何処から「ドミノ」と言う言葉が出て来たかと言うと、自然発生です。
メロに合わせて、「ぐーるーぐーるーめーぐるの♪」と歌っていたら、自然と「連鎖するドミノ」と言うフレーズが出てきて、どこまでも続く螺旋のドミノ倒しのイメージが浮かんできたんです。
同じく「時計」と言う言葉もキーフレーズになっているのですが、これもメロを聴いていたら、なんとなく、それこそ「降りて来た」言葉達ですね。
音的には、最初から最後まで鳴っている「サウンドトラック」の音が良い味を出しているなと思います。
「鳴き琴」について
4曲目、インストゥルメンタルの「鳴き琴」ですが、これはもう、DTMで可能な、津軽三味線の琴バージョンみたいなものが作れないかと言う遊び心で作りました。
シタールがメロっぽい音を奏でていますが、私的に聴いてほしいのは、琴のあらぶり具合です。
ヘリの音と小鳥群れがピーチク鳴く音も入っているので、最初の仮タイトルは「ビルマの竪琴」でした(笑)。
試聴ページには掲載されていない曲ですので、CD-Rを手に入れた方のみ、琴のあらぶり具合をご確認ください。
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