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制作秘話



UTAU作品第3弾。「風の糸」の歌詞は?



今回は、デフォルトボイスこと「デフォ子」に16分発音を歌わせてみようと言う、

結構実験的に作った曲なので、「実験曲」だと思って、期待しないで聞いてもらえれば幸いです。


タイトル「風の糸」。作詞作曲:胎夢。歌:デフォ子。


 手の平から溢れた痕 乾ききった大地に 意味を求め風を探す 紡いだ糸絡めて

泳ぐ人魚 つないでいた 心はもう ほどけた

流す涙無くなって 両眼には宵闇 明りと 果てない 星空 銀河は今にも消えそう

メトロポリスに呑まれ

 褪せて行くの紺碧の夜 何処に居るのあなたは

見失って枯れて行くの 唯それだけ疑問符

世界の色失くした君 海と空をみている

青は憂い されど愛し 見つめている

心は強くて つないだ透明 光よ導け 絹糸のような風を編むから

 花降る季節には思い出す柔らかな音色(おといろ)を

薄紅花吹雪 君の声 降り注ぐ雨のような

 青い月が零す言葉 僕を連れて行くんだ

照らしだした砂の庭で手をつないだ精霊

魂すら透き通れば何も怖くなくなる

手をのばした熱に触れて 桜はもう散り散り

紛れて隠れて雲からほどけた雨粒受け止め

 白雲(しらくも) 舞う天 風の手 つかんで 泳ぐの 人魚が 傷など知らずに 知らずに 知らずに


 青い月が零す言葉 僕を連れて行くんだ

照らしだした砂の庭で手をつないで精霊

魂すら透き通れば何も怖くなくなる

手をのばした熱に触れて 記憶はもう散り散り

紛れて隠れて雲からほどけた雨音聴こえる

メトロポリスに浮かぶ



「風の糸」について



実験曲なのに、つめこまれている文字数が半端ないので、上記の歌詞もくり返しの部分を一部省略してあります(礼)。

詞については…「青は憂い されど愛し」のところに、生物が初めて認識した色が「青」と「黄」だったと言う豆知識が放り込まれています。

文字にしてみると、ちょっと複雑な心境を歌っているかのようですが、書いて行く過程で自然とそうなったわけで、あまり個人的な「心の入りっぷり」は無いですね(笑)。

「メトロポリスに呑まれ」のところは、銀河すら掻き消してしまいそうな、夜の大都会の描写ですね。

詞を書く時は毎回そうですが、「絵的なイメージ」と、「メロディーにのる言葉数」を兼ね合わせた感じになります。

先にメロディーを作る事が圧倒的に多いので、今回も「メロ優先」で、「このイメージで行くと、なんて言葉が合うかな~」と、模索しながら作りました。

今回の制作は、楽器音のほうが圧倒的に「実験中」です。パンクって言えばそうですけど…制作者的には、なんだか納得のいかない「パンク」になってしまったので、

次回作のリベンジは、「伴奏の充実」ですね。



(毎回恒例)今回の「UTAU」での曲作りについて



今回は、早口な歌になる事を前提に作ったのですが、いつも通り、UTAUボイスにエフェクトをかけようとしたら、「リバーブ」に「Vocal」版があると気づいて採用しました。

「風の糸」の、ウィスパーな感じのデフォ子ボイスは、そのリバーブの効果です。

早口の所が、声がちょいと細めになっていますが、それは他のゆったりしたメロの部分より、キーが若干高いのの影響であろうと思われます。

そして楽器音(伴奏)ですが、此度も、やはり「コンプレッサー」でドーンと音を野太くしましたが、「マスタリング」版がある事に気づき、それをちょちょいと操作したら、

結構良い感じになってしまったので、今回は前回使った「夫々の楽器音に別々のエフェクトをかける」と言う手のかけかたは施してありません。

もちろん、後後聞いたら「手をかけてないなりの仕上がり」になってしまっていて、やっぱり制作者的にも「う~ん??」と考える部分はありました。

ベースがうるさくて、耳が慣れるまでボーカルが聴きにくいとかっすね…。

まだまだ手をつくしてあげられる所はあったかもしれませんが、なにせ〆切が迫っていて(←切実)。

〆切は自己管理ですが、29日頃作曲を始めて、月末までに映像までを仕上げようとした、予備軍的には無謀な挑戦だったんすよ。

故にて、あのクオリティ。これなら、前作「Redeye」のほうが個人的には好きですね。

ストリングがうるさいかな?と思っていたイントロも、聞きなれると意外と「はまってる」感じがあって。

転じて、此度の「風の糸」は、「メロだけ聞いた時の印象」と、「伴奏と合わせた時の印象」って、全然違うんだなーと、今更気づかされた一曲でした。

UTAUで歌だけ作って、伴奏も別に作って、「はい、マージ(上書き)しますよ!!」ってなった時、問題は起こりました(笑)。

まぁ、早口な部分の出来は、まずまず良かったんですよ。のばす音の長さが、「なんかロックのメロディーじゃねーな」と言うか、妙に気持ち悪い物になってしまったので、

長すぎる音の長さを削ったり、短すぎる音の長さをのばしたり、とちょっと細工を施したら、あらピッタリ。ってな感じになったわけです。

メロゥって言うんですっけ? よく知らない言葉ですが、「俺にメロゥなものは作れないのか?」と。

まぁ、あれだけベタなパンクの伴奏で、メロゥな感じを出せって言われたら…それは要修行にしといて下さいって拝みます(笑)。