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制作秘話



UTAU作品「水底にて」の歌詞を教えて!



初めてのUTAU作品、「水底にて」の歌詞が抽象的なので、じっくり読みたいとリクエストをいただきました。

こんな所に書いておいて、見つけてもらえるか心配ですが、以下、「水底にて」の歌詞です。


タイトル「水底にて」。作詞作曲:胎夢。歌:デフォ子。


何も無いの 泡のように。砕け消える 泡のように。

消えてゆく 消してゆく 何もかも全部。

暗い空 月も無い 僕は何処に居る?

氷にも映り込む 暗い星空が 透き通る 無重力 名前の無い夢。

点滅を続ける 空気がゆらぐ緋に 赤い水晶だけ 砕けそうに光る。

闇にも呑まれぬ真紅に染め。

太陽に焼かれてく 砂原は何処も 同じ影 累々と彷徨う者達。

何処へ行こう 消えてゆく 境界を越える。

幻想に紛れてく その前に早く。

何度も掠めるの 異質な風景が。

何かが星空に 鋭く閃いた。

遥かな銀河を渡って来た 祈りの火が絶えた閃きだと 分かったとしてもさ。

救えはしないから 黙って眺めてる。

芥に化す日を 一片夢のさ 終わりを見ている 水底にて。



「水底にて」について



制作物の発表の場を広げようと、フリーソフト「UTAU」で作った最初の作品です。

完全ピアノロールエディタで歌を作るのは初めてだったので、発音の長さや声色の高低に苦心しました。

まだボカロ作品のような自由自在(?)なメロディではありませんが、それがかえって不気味さを出していて、

詞や曲の暗さと、上手い具合にリンクしてくれました。

曲のほうとの合成の仕方や、そもそも歌声が無い状態でスコアエディタ作曲を行なうと言う新しい試みも、とても勉強になりました。

実際に「UTAU」を使ってみて、(YouTube内の作品しか知りませんが)世間でUTAU作品を作っている人々の技術力に絶賛を送りたいと思ったものです。

そして、約1週間で、未熟ながらも0から「UTAU」で曲が作れた、自分の勘の良さにも、努力賞を送りたいです(笑)。



「UTAU」での曲の作り方について



「UTAU」自体は、ボカロのピアノロールエディタとほぼ変わりませんが、「選択範囲内の音しか再生しない」とか、

「何分の何の音を入力しているか分かりづらい」とか、歌と伴奏を別に作らなければならないので、ニュアンスがつかみにくいとか、

小さな難はありましたが、基本は、

「メロディーと歌詞を入力して、WAVファイルに変換し必要ならエフェクトを加え、コピーして、別の作曲ソフトで作った伴奏のWAVファイルにマージして合成する」

と言う方法で「曲」として作れます。

ボーカロイド合成時のような、伴奏の音量を増幅をする機能は無いので、合成前に伴奏のほうのWAVエディタにエフェクトで音量上げを施さなければなりません。

今回(「水底にて」)では、「コンプレッサー」と言う機能を使って音を増幅してあります。

デフォルトボイスこと、デフォ子の声のほうは、ボカロより機械音感が強い感じがしたので、リバーブをかけて、機械っぽさをごまかしてあります。

そのような過程を経て、不気味な一曲が出来上がりました。

歌の旋律に何小節、間や間奏に何小節使うかをメモしながら作ると、マージした時のミスが少なくなりますよ。