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時々徒然

年末年始は怒涛の如く

メリークリスマス。クリスマスはご飯を食べています。普通の。いつもの。カップスープと生姜湯。そしてヨーグルト。

そして既に新春の事を考える。それが日本人。欧州だとクリスマスを1週間近く祝うらしいけど、日本だと新年を1週間近く祝う。

神社に初詣に行って、一年の無病息災を祈願する。自分の目標や、叶えたいことを祈願する人もいる。

おみくじ、と言う「神様の言葉」が書かれた紙を、100円くらいで引く。もっと高いおみくじもある。300円くらいとか。

強い祈願をするときは、絵馬と言う、馬の絵の描かれた板を買って、願い事を書く。主に受験生がこの絵馬を書くことが多い。

お金持ちの人は、正月飾りをした竹の熊手を買う。この熊手は、福を「搔き集める」事が出来る、と言われている。

鈴のついた「破魔矢」を買う人もいる。その名の通り、悪い事、邪悪なものから身を守れる矢、とされている。

こう言う「福飾り」の効果は、大体1年だとされ、1年前の「福飾り」を燃やす大きな焚火も行われる。この焚火は、各地で色んな名前で呼ばれている。燃やす「福飾り」も、地方により違う。

「福飾り」を買うことは、たった一年で焼いてしまうものを買える人、と言うことで、自分の家に「富」があることを示すものともされている。

その他にも、干支にちなんだ形のチャームを付けた小さなお守りなんかも神社で売っている。干支の動物は、神様の使いとされていて、やはり福を呼ぶとされている。

1月1日から3日の間を、「3が日」と呼んで、大体この期間に初詣を済ませる。それから、親戚や親しい知人の居る人は、年始参りと言う、新年の挨拶回りをする。

この年始参りは、挨拶をして、少し日々の事を話して、さっと帰る、と言うのが習わし。

何故なら、日本では、正月を祝うついでに、正月の間に1年分休んでおく、と言う古い習慣があるから。

これは、農民の数が多いことに由来するんだけど、農民と言うのは、一年中とにかく休みが無い。田畑を管理して、収穫して、冬になったら「来年の準備」をする。

農作業を休んでも良い日、として、元日から短くて3日、中くらいで7日、長いと小正月まで休む。その間に、小さな催し物や、買い物、季節の料理、等を楽しむ。

そして保存食である「餅」を食って、暖かい家の中でダラダラして過ごす。

おせち料理、と言う重箱に詰めた「日持ちのする料理」を食べる家もある。最近では注文して作ってもらうものになっているが、昔は各家庭で年末までに作っていたそうだ。

おせちは、正月に主ふを休ませてあげるための料理。雑煮も正月に食べるが、「簡単に作れて何日も食べられる料理」であることから、これも正月に休むための工夫だろう。

よっぽど理由がある人でない限り、大体の日本人は自分の生まれた年の干支を覚えている。自分の生まれた干支の年が来ると、「福女」「福男」と呼ばれる。

「福女」「福男」も、福を呼ぶものだとされているが、人間が呼べる福と言うのは個人の才覚による。

福を呼ぶ年があると言うことは、厄を呼ぶ年もある。悪い事とは言わないが、色々ともめ事や「良からぬこと」が起こる年とされている。

おまけに、この「厄年」と言うものは、「前厄」「本厄」「後厄」と言う、3年間セットで来るものなのだそうだ。

厄年だからと言って、他人に害を及ぼすわけではない。本人の「運気」が下がる年なのだ、とされている。

大体30代くらいにその「厄年」が設定されていることから、昔の人はそのくらいになると「老化」を感じるようになったのだろうか、と察される。

上記の文章を書いている間、脳内で正月を過ごしてしまったので、あとはひたすら作家業に従事しよう。