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時々徒然

本屋さんが薄い

本屋さんって、流行とかあるんですね。衣服と同じで物を販売する所だから、流行とかあるとは確かに思うんですけど、今日本屋さんに言って驚いたのが、ラノベコーナーの充実と、

知識書の少なさと偏り方、そしてサブカルがジャンルチェンジしていたこと。

あくまで、僕が読みたい本を探して本屋をざっくり物色した範囲の話です。その本屋は、ビルの1フロアを全面使ってる、よくある大型チェーンブックストア。

知識書は、さっきの記事でも書いた通り、みんな「話し方が上手くなりたい」とか、「文章がスラスラ書けるようになりたい」って思ってるんだなーって言うのが分かるラインナップだった。

日本人が「会話術」とか「文章能力」に意識を向け始めたと言う事ですか?

話し方や文章の書き方って言うのは、それこそ試行錯誤だと思うんだけど、そう言う「レクチャー」の本がずらっと棚に並ぶくらい、みんなコミュ力を「早急に」あげようとしていると言う事だろうか。

SNSが発達して、文章でのやり取りって言うのが増えて、若い衆は「こう言う文章を書くと他人はどう読むんだろう」って言うのを考えることが増えたんだと言うのは知っている。

小説はどんな感じだろうって思って、「ライトノベル」のコーナーに立ち寄ったら、少女漫画的な表紙の描かれた本が、書店の一角を生めていた。

色んな作家さんの、「転生物」とか、「王宮物」とか、「入れ替わり物」とか、そう言うのがふわふわキラキラの表紙を纏って、でっかい本棚に上から下までバーンッと。

家の壁の一面を埋めるくらいの大きさの本棚が女子向けラノベ一色。ああ言う書物の絵柄って、全体的に「桜色」なんだね。

少女漫画はちょっとねーって言う、少し大人になりかけている女子とか、青春を取り戻したいお姉さん達とかに受けてるんだろうなーって思った。

その一角を歩いたとき、乙女の結界が貼られていた効果で、「俺は此処に居てはならない」って思って、3秒で撤退した。悪意はなかったから侵入できたけど、その世界に入り込む意思も無かった。

知識書の少なさと言うのは、俺の知りたかったジャンルの知識書が少なかったってだけで、良さそうな本を買えなかったわけではない。

買った本、「世界で一番美しい元素図鑑」。買って来てから本を傷めないようなさわりを読んだが、とても興味深い。ヴェリィ・イントレスティン。これは当たりだった。

その他に驚いたのが、「サブカル」のジャンルの変遷。アイドルとか、アニメとかの本が多くて、結構ポップな印象。

昔はサブカルって言うと、アングラとか、ダークなイメージがあって、よっぽどマニアじゃないと手が出せないとか、神経麻痺してないと読めない本が多かったのだが、すごくライトになってた。

医術書と偽って、「変死体の解剖記録」とかの本が並んでいることもない。

俺がまだ高校生だった頃に、「サブカルの本しか置いてない本屋」が、あるビルの中にひっそりとあったのが思い出される。

訪れる人達は普通の人達で、特に犯罪者的でもなく、本が好きな人特有の沈黙を持っていた。その本屋に「大槻ケンヂ」さんの「ステーシー」の原作が置いてあって、何度か立ち読みした。

昔は、「サブカル」って言うと、違法ではないけどギリラインの危険なもの的な感覚があったんだが、今の感覚だと、「ポップでファンキーな感じのもの」なのかな?

あるアーティストが「サブカルの人」って言われてて、「それ、悪口じゃないの?」って思ってたんだが、その人は音楽の機材に詳しくて、それで「サブカルの人」って呼ばれていたっぽいし。

今のサブカルって、「何かについてマニアックな知識を持ってる人」くらいの印象なのかも。