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時々徒然

あれが普通の人だったら俺はもっとまともに生きている

先までの記事で、俺が家族愛とかに関して、あまり良い印象を持っていない、むしろ面倒くさい事だと思っている、って言うのは何となくわかると思う。

俺にとっては家族愛や恋愛と言うものは観察するもので、自分の世界の外の事だ。だから、俺は自分には関係のない現象として、家族や恋愛を観察、分析する。

誰かから人付き合いや恋愛や家族の相談をされたら、すごく「外側から観察した」意見を言う。情や愛と言うものの、腐り落ちている部分に捕らわれている人の味方はしない。

俺の書く小説には、時々、家族愛や恋愛の要素がある。登場人物達はそれで悩んだり、学んだり、間違ったり、幸福になったりする。それらは全て俺の「観察」と想像力のなせる業だ。

それより、今は現実的なことを考えたい。

母方も、父方も、「面倒くさい事は全部こいつ(俺)に押し付ければ自分達はハッピーで居られる」って言う夢の中で生きているので、とても面倒くさい。

俺にも「勤め先」があったり、「交通手段」が必要だったり、「食べなきゃ死ぬ」とか、「人生観」があったり、「そもそも農業なんざする気はない」ってことを考えてない。

祖母が亡くなった時、それとなく俺に実家で孤立死する選択を勧めて来たのは、まさしくあの母親である。この人やっぱりイカレテんだってことを認識したね。

兄貴も、俺に実家で農業しないかと言ってきたことがある。農地って言うのは、農地として使わないと税金上がるんだって。

それもさっくりとお断りした。

その後の母親の…イカレっぷりと言うか、花畑っぷりが発揮されていたエピソードがあるのだが、兄貴が空き家になる実家を継いだ後の話だ。

家の中をハウスクリーニングとかに頼んで綺麗にして、人に貸し出す準備がしたいと言う事になったそうだ。

実家には、母親が結婚当時から長年集めた本がそのままになっており、大変邪魔だと。それを退けないと、ハウスクリーニングも頼めないと。

それで、兄貴が前々から母親に「本を片づけろ」「自分の家に引き取れ」と言っていたのだが、母親は軽くイカレテイル人なので、中々本を回収しない。

いつまでも「此処は私の図書館だ」って思ってると。

ある日、全く本が引き取られていない事を兄貴が怒って、廊下の壁をみっしり埋めている本棚から本を抜き取り、紐で縛り上げて、捨てて置けと母親に命じたそうだ。

俺にその報告をした母親の言葉が、「私が何年かけてあの本を集めたと思ってるんだ」だ。話にならない。

空き家になる実家を人に貸し出したいと言い出したのは、母親だ。そこで兄が協力しようと、ハウスクリーニングの提案をしてくれたんだ。

それなら母親のすべきことは、「本を回収して家を整頓しておく」か、「置く場所が無かったらブックオフに持って行く」とかだ。

だけど、恋人(俺妹)との漫然とした怠惰な日常を過ごしたせいか、早期の認知症が始まっているのかもしれない。じゃなきゃ、本当にあの母親はイカレテいらっしゃるのだ。

兄貴だって、金のかかるだけの家を相続して、金にならない元・農地の土地の税金とかをせっせと払ってくれている。

なのに、何故か母親はあの家がずっと自分の図書館であるべきだと思っているんだ。そりゃ、兄貴も怒るよ。

俺としては、母親の思考がそう言う状態だと言う事と、実行せねばらん事実を母親に告げた方が良いのかもしれない。だけど、此処で決定的に欠けているものがある。

俺の、母親に対する良いほうの信頼だ。悪いほうの信頼はいっぱいある。「基本的にこの女は面倒ごとを誰かがやってくれると思ってる」と言う確信だ。

つまり、母親も妹と同族なのである。自分が決定しなくても、なんとなく生きていれば誰かが上手く人生を進めてくれると信仰している。彼女等は自分宗教人間なんだ。

しかし俺も、いつまでも何も言わなくて良いってわけでもない。頭の中お花畑の人には、「この世は、夢では出来ていないんだ」と言う事を、ちゃんと話そうと思う。

物質として本と言うものが邪魔になっているので、それをちゃんと回収するって言う事をしないと、ゴミと見なされるのは仕方のないんだと。

これからその家の未来のために働きかけようとしている人にとっては、過去何十年かけて集めて来た本だろうと、読むために回収するでも無いなら「不要物」なんだと。

あの母親がオキシトシンに忠実で、軽くイカレテイル人なのはわかっている。なんだかんだ言って自分の感覚が絶対だと思ってる所とか、自分を「普通の人」だと思ってる所とか。

人には夫々事情があって、「全部誰かの都合よく」「全部誰かの気分良く」は行かないものだ。それを緩和するために、助け合いとか、妥協とか、協力って言う社会性があるのだ。

誰かが発案したことに対して、誰かが協力を申し出た、なのに発案者が全然行動しないってなったら、協力者は諦めるか、疲れてしまうか、果ては怒るかするだろう?

今の母親と兄貴の状態はそう言う感じだ。